目次
ミラーカーテンとは
基本的には、生地の裏側が光っていて、
外から透けにくいレースカーテンのことをミラーカーテンと呼びます。
遮像(しゃぞう)カーテンと呼ぶこともあります。
プライバシー保護を目的として作られており、
家の外の光を取り込みつつも、ある程度紫外線もカットされます。
「遮像(しゃぞう)カーテン」に似た言葉として、「遮光(しゃこう)カーテン」があります。
遮光カーテンは光を遮って暗くするためのカーテンになりますので、採光することを前提として作られたレースカーテンに対して遮光カーテンと呼ぶことは、あまりありません。
なお、紫外線も光の一種ですが、紫外線を遮る機能に特化したカーテンは
UVカットカーテンと呼ばれることが多いです。
※メーカーによっては、明るさを和らげたり紫外線カットできるカーテンを、
遮光レースカーテンと呼んでいるところもあります。
理想のミラーカーテンは?
多くの方が理想とするミラーレースカーテンはおそらく、
「昼夜問わずに外から室内が見えない」
「室内から外の景色は見える」
「室内が暗くなりにくい」
「風通しが良い」
といった感じではないでしょうか。
・・・残念ながら、すべてを兼ね備えているレースカーテンは現在存在しません。
すべてを求めると、どうしても矛盾する機能がでてしまうため、
どの機能を優先するか決めてカーテンを選びましょう。
見えにくさのレベル
見えにくさのレベルは色々ありますが、当店では大きく分けて
・夜も昼も外から室内が見えにくいミラーレースカーテン
・昼間は外から室内が見えにくいミラーレースカーテン
・ミラー機能がついていないレースカーテン
の3つに分類して販売しています。
夜も外から見えにくいタイプ
夜に電気を点けた室内は外より明るくなりますが、
外の暗いところから室内の明るいところを見ても透けにくいように作られたのが、このタイプです。
透けにくくするために生地の密度を高くしているため、
断熱性が高くなる傾向があります。
また、UVカット率は70~80%程度が多いですが、中には90%を超える商品もあります。
暗いところから明るいところを見ても透けにくいということは、
室内から外が見えにくいということでもあるため、
景色を楽しみたい場合には向きませんし、
カーテンが壁の延長のように感じて、圧迫感を覚えることがあります。
ですが、プライバシー保護重視の場合や、機能重視の場合は
間違いなくお勧めになります。
※商品や環境によって透け方や機能値は異なります。
昼間は外から見えにくいタイプ
いわゆる、一般的なミラーレースカーテンがこのタイプになります。
透け感が強いレースカーテンに比べれば、ある程度の断熱性も期待できます。
また、UVカット率は50~75%程度のものが多いです。
暗いところから明るいところを見たときに透けるため、
夜になって電気を点けると室内が見えてしまいますが、
その代わり、外が明るいときは室内から外の景色を楽しむことが可能です。
夜間は厚手のカーテンを閉める場合は、レースカーテンが透けるかどうかを
考慮する必要がないため、このタイプをお選びいただいても良いかもしれません。
※商品や環境によって透け方や機能値は異なります。
ミラー機能がないタイプ
「プライバシー保護」ではなく
「外観(見た目)」を重視して作られたレースカーテンです。
見えにくさや断熱性といった機能よりも、
レースカーテン本来の軽さや風合いをお求めの方におすすめです。
生地を織る際に制限がないため、ヴェールのような透け感のものや、
凝った模様が編み込まれたものなどがあります。
※商品や環境によって透け方や機能値は異なります。
環境による見えにくさの違い
室内の明かりが白熱球タイプの電球と蛍光灯では、
外から室内を見たときに電球の方がやや透けやすくなり、蛍光灯の方が透けにくいようです。
カーテンと対象物(見られるもの)との距離によっても見え方が異なります。
当店で実験したときは、カーテンの近くに置いた物が少し透けて見えて、少し離すと見えにくくなって、
さらに遠くに離すと今度は透けて見えたので、距離だけではなく光源の角度なども関係するのかもしれません。
対象物(見られるもの)が白いものは透けて見えやすく、色の濃いものは見えにくくなるようです。
カーテン自体の色が濃いものほど透け感が増します。
白い生地が見えないタイプでも、黒く染めると透けるとお考えください。
(ホワイトとベージュの違いくらいでしたら、ほとんど差がありません)
暗くなりにくいレースカーテン
※光を拡散するレースカーテンは、直射日光が当たっている部分の光を柔らかくして、周辺の暗い部分を明るくします。
生地に厚みがあるものは、若干暗くなるように感じる事があります。
(和室の障子のように、光が柔らかくなるイメージです)
見えにくいタイプほど生地の密度が高いため、
窓に掛けたときに少し暗くなったと感じるかもしれません。
ただし、なかには夜も見えにくいタイプなのに、
生地がふわふわするほど薄いために採光性に優れている商品もありますし、
外から入る光を屈折、拡散させることで、採光性を高めて、
お部屋の中の印象を明るくすることができる商品もあります。
なお、ブラウンやブラックなどの濃い色の商品は、
生地の厚みや密度にかかわらず、日陰になったように薄暗く感じることがあります。
レースカーテンの風通し
基本的にミラーレースカーテンの生地は目が詰まっています。
もしも生地の糸と糸の間に隙間があると、その隙間から向こう側が見えてしまうためです。
そのため、「昼間見えにくい」「夜でも見えにくい」の両方のタイプで、
糸と糸の間から風が入る、という意味の風通しは期待できません。
どちらかと言うと、空気の流れを感じ取れるのは
風で裾がめくれることによって、窓とカーテンの間にできた空間から風が入ってくるときかと思います。
ただし、カーテンが風でめくれた部分の目隠しが出来なくなってしまいますので、
何よりもプライバシー保護を重視している方は、風通しを期待しない方が良いかもしれません。
写真で比較してみます
レースカーテンを外から見たときに
実際にどの程度見えにくくなっているのか、撮影してみました。
こんな環境で撮影しました。
見えにくさの違いを出すために、ライトが直接見える角度(手前に向いた照明)と、見えない角度(横向きの照明)の2種類を映すように撮影しました。
また、窓際にあるものと部屋の奥にあるものでは、見え方が異なります。
できるだけ正確に撮影したつもりですが、ちょっとした角度や光の加減などで見えにくさも変ってしまうので、実際に使用してみたときとこの写真では印象が異なる可能性があります。予めご了承ください。
3タイプの見えにくさのレースカーテンを比較してみました。
↓ 夜、外から見ると…
↓ 昼、外から見ると…
室内から外を見たときの透け方を知りたいときは、
「夜に外から室内を見たときの写真」をご参照ください。
昼間に室内から外(暗いところから明るいところ)を見たときと、
夜に外から室内(暗いところから明るいところ)を見たときは、同じくらいの見えにくさになります。
同じ生地の色違いを並べてみました
夜も外から見えにくいミラーレースカーテン
夜、電気を点けても外から見えにくいレースカーテンです。
そのかわり、室内からも外が見えにくくなっています。
完全に見えないわけではなく、環境によって透ける場合もあります。
夜も外から見えにくいレースカーテンの傾向 | |
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昼間、外から室内(明るいところ → 暗いところ)を見たとき | ◎ 透けにくい |
昼間、室内から外(暗いところ → 明るいところ)を見たとき | × 景色があまり見えない |
夜、外から室内(暗いところ → 明るいところ)を見たとき | ○ 比較的透けにくい |
夜、室内から外(明るいところ → 暗いところ)を見たとき | × 外がほぼ見えない |
昼間は外から見えにくいミラーレースカーテン
昼間、外から見えにくいレースカーテンです。
夜、電気を点けると透けますが、室内から景色を楽しみたい方にお勧めです。
(夜も外から見えにくいタイプは、室内からも外が見えにくくなっています)
昼間は外から見えにくいレースカーテンの傾向 | |
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昼間、外から室内(明るいところ → 暗いところ)を見たとき | ○ 比較的透けにくい |
昼間、室内から外(暗いところ → 明るいところ)を見たとき | ○ ある程度景色が見える |
夜、外から室内(暗いところ → 明るいところ)を見たとき | × 透けて見えてしまう |
夜、室内から外(明るいところ → 暗いところ)を見たとき | × 外がほぼ見えない |
ミラー機能のない一般レースカーテン
見えにくくする機能(ミラー機能)は付けていませんが、
環境によって見えにくくなる場合もあります。
ミラー機能がないレースカーテンの傾向 | |
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昼間、外から室内(明るいところ → 暗いところ)を見たとき | △ 意外と透けにくい場合もある |
昼間、室内から外(暗いところ → 明るいところ)を見たとき | ○ 比較的景色が見える |
夜、外から室内(暗いところ → 明るいところ)を見たとき | × 透けて見えてしまう |
夜、室内から外(明るいところ → 暗いところ)を見たとき | × 外がほぼ見えない |